-おまけ(ターニャのお店)-
「ねえねえ」
「何よ」
「あれ、どうなったのかしら」
「あれ?」
「ほら、風ちゃんたちの」
「ああ……そういやもう、あれから結構経つわよね」
「あの後さあ、風ちゃん来た時、笑っちゃったわあ」
「すんっごい不機嫌そうなの。顔が」
「いつもならチビリそうなとこだけど。理由がアレだものねえ」
「そうそう。我慢しすぎて、そのうち他の女に走るんじゃないかって」
「あ―――ないない、そりゃないわよ」
「ないわよねえ……昔ならいざ知らず」
「今あの男の頭ん中は、あの子のことしか詰まってないもの」
「はあぁぁあ、もうっ、何か面白くないわあ」
「で、結果どうだったと思う?」
「どうせ、私の勝ちだと思うけど」
「あら、わかんないわよ。だってママのじゃ、何にも面白くないじゃない」
「そうよぉ」
「でもあの初心そうな子に、風ちゃんがハードな事、出来ると思う?」
「初心そうったってねえ、ヤルことやってんだし」
「でも、まあ確かにできなさそうよねえ」
「でしょお。だから、どうせ、溜まりに溜まった激情をぶつけるように、サカリ捲るくらいがオチよ」
「それじゃママの一人勝ちじゃない、つまんなーい」
「でも……考えてみれば、それもある意味鬼畜な感じよね」
「ああ……確かにそうね」
「あの子、抱き潰されてんじゃないの」
「私も風ちゃんに抱き潰されたい」
「あんたじゃ、叩き潰されるのが落ちよねえ」
「……ひどい」
「ねえ、早く来ないかしらね。……オタマちゃん」
「やっぱり、こういう時は風ちゃんよりあの子よね」
「ほんと、あの子で遊ぶの、癖になりそう」
(fin)