本編《Feb》

あとがき(本編完結)



「Februusの月」本編を最後まで読んで下さって、ありがとうございます。
 あとがきがご不要な方は、お礼の言葉だけでも受け取って頂けたらと思います。

 この作品のタイトルに使用した『Februus(フェブルウス)』とは、古代ローマの贖罪の神・浄罪の神の事で、二月(February)の語源になっているとも言われています。 
 この小説についていえば、皆の罪や苦しみをその身で浄化して許していくような芙美夏の存在を、この名前に重ねてみました。諸説あるようですので、深く意味合いを調べると矛盾が出て来るかもしれませんが、私の意図するところはおおよそ以上のような内容です。
 また、各サブタイトルは、途中例外は入りますが、基本ひと月の「月」の満ち欠けを表す言葉になっています。

 この話は、私がはじめて書いた小説で、初めてWeb上の投稿サイト(ムーンライトノベルズ様)で公開した作品でした。
 Web小説を読みあさるだけだったはずの私がどうして自分も書いてみようとそんなこと思ったのか、そのことはあまり覚えていないのですが、初めて投稿したときの、読んでもらえるのだろうかといった凄い緊張感や、初めてお気に入りに入れて頂きポイントが付いた瞬間の興奮は、今でもとてもよく覚えています。
 いずれにせよ、この作品が誰にも読んで頂けず見向きもされなければ、続けてほかの作品を書く事はなく、「雨の日と月曜日」という作品も、またその作品がコミカライズとして掲載されている今も、なかったことは確かです。
 幸いなことに、稚拙な文章にも関わらず多くの方が読んで下さり、好意的なご感想も頂けました。それに気をよくして、続けて作品を書くことが出来ました。
 そういう意味でも私にとって、とても思い入れのある大切な作品です。ありがたくも読んで下さった方が、大切な作品にして下さったのだと思っています。

 本作の本編は、これで終了です。
 ほぼ全編を通してかなりシリアスな話で、幸せになるかと思いきや…な展開も多く、読まれる方もしんどかっただろうと思います。
 自分が本を読むとき、胸にギュッとした痛みを覚えるような切なさを感じさせてくれる作品が好きで、自分もほんの少しでも、それを感じて頂けるような作品を書くことができたら…と思いながら綴ったストーリーでした。
 ですので、読んで頂いている時に、ほんの少しでもそんな風に感じて下さる場面があったなら、とても嬉しく思います。
 
 何篇かの番外編として、
 咲を引き取ることになった事情や、その後の二人。
 そしてその先の話などがありますので、引き続き少しずつUPしていく予定です。
 宜しければ、気が向かれた時にでも読んで下さったら嬉しく思います。

 長い長い話を、最後まで読んで下さって本当にありがとうございました。
 心より感謝を込めて。

 きみね



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